全米で3月4日、日本で4月23日に公開予定のディズニーアニメ「ズートピア」はウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の作品としては55本目、「ベイマックス」以来実に1年4ヶ月ぶりのリリースとなる注目作品だ。そこで今回は「ズートピア」のストーリーラインを紹介する。
ズートピアのストーリー
様々な哺乳類動物が住む近代都市、ズートピアは、現実世界の大都市となんら変わらない文化のるつぼ。そこには様々な環境で育った、人間のように言葉を話す動物たちが忙しく生活している。
小さいネズミだろうと、大きな象だろうと、ズートピアには皆に同じだけのチャンスが転がっている。そう、動物たちが夢を叶えられる自由の都市がズートピアなのだ。
しかしそんなズートピアにもまた偏見と差別が蔓延していた。動物たちはそれぞれの社会層に分けられ、動物の種類によって役割が決まっている。そんな中で、ウサギのジュディ・ホップスは偏見にもめげずにウサギとして初めて警察官になろうとしていた。
警察といえば大きくて強い動物たちの仕事。ジュディ・ホップスに対して同僚や上司たちは冷ややかな目で接し、与える仕事といえば雑用ばかり。困難にぶつかっても決して諦めないジュディ・ホップスはなんとか自分を認めてもらおうと、行方不明事件の捜査に志願する。
彼女に与えられた時間は48時間。果たしてジュディ・ホップスは行方不明になったカワウソを見つけられるのだろうか。
ズートピアのストーリーに隠された意味
他の動物が主人公の映画同様、ズートピアの登場キャラクターたちもまたそのまま人間に置き換えることができる。ズートピアとはすなわち人間社会におけるニューヨーク、パリ、ロンドンといった大都市がモチーフになっていることは今更いうまでもない。
人種のるつぼであるニューヨークでは例えばタクシー運転手といえばインド人やパキスタン人といった外国人がする仕事といった偏見がある。また、ラテン系ならクイーンズに、黒人ならハーレムに住んでいる、といったように地域にもそれぞれの人種的な特色があり、それがそのままイメージや偏見にもつながっている。
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオはズートピアを通じて、社会には偏見や困難が当たり前にあるけれども、どんな人にもチャンスはあり、人は自分のなりたいものになれる、というメッセージを視聴者に送っている。この映画はほかでもない偏見と差別に満ちた世界に生きる人々への教訓なのだ。そうしたメッセージを読み取りながら、ズートピアを視聴すると、また変わった視点でキャラクターやストーリーを捉えることができるはずだ。
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