「美女と野獣」は、不屈のラブストーリーと言われるほどの大人気ディズニー映画。お転婆で美しいヒロインのベルと醜い野獣の姿にさせられた王子様による恋物語は子供から大人まで多くの人を感動の渦に巻き込んだ。そんな「美女と野獣」にもあなたの知らないマル秘エピソードが盛りだくさんだ。
1、美女と野獣は実は何度もボツになっていた
実はディズニーは1930年代から1950年代の時点ですでに「美女と野獣」の映画化を考えていた。しかしクリエイターや脚本家たちが原作の物語が映画化に向いていないと難色を示し、何度もボツになったのだ。
1988年にはイギリス人の監督リチャード・パーダムを起用し、制作にまで取り掛かったが、完成したデモ映像がダークなイメージが強く、18世紀のフランスを舞台にした内容だった。これに対しディズニー側はミュージカルの要素を含めることを要求したが、リチャード・パーダムが反対し、監督を辞任。結局再びお蔵入りとなってしまったのだ。
2、美女と野獣は1946年に実写化されていた
「美女と野獣」はディズニーアニメができるずっと前の1946年にジャン・コクトー監督によって一足先に実写版映画がフランス製作で公開されている。ディズニーはこの映画に影響を受けて制作に乗り出したとも言われている。
3、ベルが来ていた服の秘密
劇中でベルが来ていた服は青。村で唯一青い服を着ていたのがベルで、これは彼女がどれだけ浮いていた存在だったかを強調するための演出だという。ほかの村人はほとんどが薄暗い色の服を着用しているのが分かる。
4、ガストンの目に骸骨
ガストンが野獣と争った末に城から落ちそうになるシーンで、ガストンの瞳に骸骨が浮かぶ。登場人物が不幸な死に方をすることを滅多に描かないディズニー映画はこうして「死」を表現したりする。
ちなみにガストンが城から落ちるシーンは、ライオンキングのスカーが崖から落ちるシーンの基になっていて、ディズニーはこのシーンを何度もオマージュさせている。
5、チップはオルゴールだった
野獣の城にいる話すコップのチップは、もともとオルゴールになるはずだった。またチップは最初はセリフが一つしかない予定だったが、プロデューサーが声を気に入り、あとからセリフを増やしたという。
6、バンビの母親
森の中のシーンで、一瞬だけ「バンビ」のお母さんが登場する。こんなところにもほかの映画のキャラクターを挿入してくるのがディズニー流。
7、野獣は動物のミックス
キャラクターを手掛けたグレン・キーンは野獣をデザインするときに様々な動物を基に描いたという。たてがみはライオン、頭と髭はバファロー、眉毛はゴリラ、目は人間、牙はイノシシ、体は熊、足と尻尾はオオカミがモデルになった。
8、ラストのダンスは「眠れる森の美女」のシーンの使いまわし
フィナーレの王子様とベルとのダンスシーンは、実は「眠れる森の美女」のオーロラ姫とフィリップ王子のダンスシーンの使いまわしだった。ディズニーは昔の映画のシーンに手を加えて再利用することをほかの映画でもやっている。こうすることで大幅に製作費を節約できるという。
9、王子様の名前
魔女に魔法をかけられ醜い野獣にされてしまった王子様の名前はアダム。しかし物語では一度もこの名前が語られることはなかった。その一方でミュージカルやゲームではアダムとして登場する。
10、ベルはディズニー映画において一般の家庭で生まれた2番目のヒロイン
ディズニー映画のヒロインといえばほとんどがお姫様だが、ベルは数少ない一般人の女性。一番最初にヒロインになった一般人女性といえばシンデレラ。「美女と野獣」のベルが2番目で、「プリンセスと魔法のキス」のティアナが3番目だ。
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