トイストーリー4には過去作品や関連作品にまつわるトリビアが無数に存在する。そこで本作を何倍も楽しむためにも、ぜひとも見落としがちな隠しメッセージの数々を知っておこう。
インサイドヘッドのユニコーン
冒頭のシーンで、車の玩具RCを助け出すために玩具たちが作戦を慣行するとき、女の子の人形が、ある本を取り出す下りがある。
その本の表紙を見て見ると、レインボーの毛色が見えるが、あれは間違いなくインサイドヘッドのユニコーンだ。
RMR F97
9年前の回想シーンで男が大雨の中、ボー・ピープたちを箱に入れて持っていこうとする下りがある。そのとき男が運転する自動車のナンバープレートに注目だ。
ナンバープレートは「RMR F97」となっているが、実はこれはトイストーリー2の製作中、従業員が誤ってコンピューターに打ち込んだコマンドを指している。
このコマンドによってピクサーのサーバーにあったデータが次々と削除され、あわやトイストーリー2のデータがすべて吹き飛ぶところだったのだ。幸いバックアップがあったためにデータは失われずに済んだが、運が悪ければトイストーリー2の企画自体が消滅していたかもしれない大事件だったのだ。
雲の壁紙
ウッディたちの新しい持ち主といえばボニー。彼女の部屋を見ると、壁紙に雲のデザインが使われているのが分かる。
実はトイストーリーシリーズではウッディの前の持ち主であるアンディの部屋にも雲の壁紙が使われていたことがあり、ボニーは人形たちだけでなくデコレーションの趣味まで引き継いでいることが分かる。
レティラス・マキシマス
ボニーの幼稚園で、ウッディはなんとかボニーを助けようと、リュックサックの中から出て来てしまう。
そのとき、ウッディがほかの子供の鞄に姿を隠しながら歩くシーンがあるが、その鞄にプリントされているキャラクターはトイ・ストーリーの特別テレビ番組、謎の恐竜ワールドに登場するレティラス・マキシマスだ。
モンスターズ・インクの少女ブー
また、幼稚園ではボニーがフォーキーを作っている一コマで、奥の席に座っている少女がいるが、あれはモンスターズインクの少女、ブーではないかと言われている。
アンティークショップ
本作の舞台となるアンティークショップはトリビアの宝庫。まず、アンティークショップの番地を見ると、1200番になっているのが分かる。実はあれはピクサーの本社がある場所がカリフォルニア州エメリービルのPark Avenue 1200番だからだ。
さらにアンティークショップのウィンドウにはEST 1986と表示されているが、これは「ESTABLISHED IN 1986」の略で1986年に設立されたことを意味する。というのもピクサーが設立された年が1986年だからだ。
ダイナコ石油とポルトリーパレス
ボニーの家族が旅行中に立ち寄る場所がダイナコのガソリンスタンドとポルトリーパレス。
いずれもトイストーリーにはお馴染みのスポットでアンディの家族も以前ダイナコのガソリンスタンドに立ち寄っている。ちなみにダイナコはカーズシリーズでも何度も登場する。
一方、ポルトリーパレスはトイストーリーのスピンオフ、ショートストーリー、トイストーリー・トゥーンに登場するファーストフード店。トイストーリー・トゥーンにおいてもボニーの家族がポルトリーパレスに行くシーンがあるが、彼らはよっぽどここのファーストフードが好きなのだろう。
ちなみにアメリカのディズニーランドにはポルトリーパレスの実店舗があるので、もし行く機会があればぜひ訪れてみよう。
グレープソーダキャップ
ウッディがボー・ピープと再会を果たしたとき、羊の玩具がボー・ピープに何かを渡す一コマがある。
よく見ると、それはグレープソーダキャップであることが分かる。グレープソーダキャップとは、映画「カールじいさんの空飛ぶ家」でエリーが子供の頃、カールにあげた記念のキャップだ。
そのキャップをカールはラストで友情の証としてラッセルにあげるが、羊が見つけてきたことを考えると、もしかすると、ラッセルはあのキャップを失くしてしまった可能性もありそうだ。
BnLの電池
また、同じシーンでスカンクの形をしたラジコンのバッテリーを見ると、ウォーリーに登場する企業「Buy N. Large」の電池が使われている。
「Buy N. Large」の電池やロゴは多くのディズニー映画で登場するアイテムで、これまでトイストーリーシリーズはもちろん、カールじいさんの空飛ぶ家、カーズなどでも出現している。
射撃ゲーム
バズ・ライトイヤーが景品にされてしまう射撃ゲームの店には、見覚えのあるアイテムが多数景品として飾られている。
その一つが「リメンバー・ミー」でミゲルが弾いたエルネスト・デラクルスの伝説のギターと同じモデルなのだ。さらにほかの景品に目を向けると、ピクサー映画には必ずといってほど登場するルクソボールのロゴが入ったロケットもある。
また、同じ店には緑色の見覚えのあるカエルの姿がある。
あのカエルは、トイストーリー3に登場するカエルのぬいぐるみだ。
ピザプラネット
ピクサー映画には毎回登場する車といえばピザプラネットのデリバリカー。これを探すのはファンにとって一つの楽しみとなっているが、本作でももちろん登場する。
しかし本作では車自体は登場せず、ある登場人物のタトゥーとして現れるのが特徴だ。その登場人物とはほかでもない、バズ・ライトイヤーを捕まえて景品にしてしまった射撃ゲーム店の店員だ。
彼がトイレが出てくるとき、彼の脚の裏にピザプラネットのデリバリカーのタトゥーが刻まれているので、ぜひ注意して見てみよう。
カールじいさんの空飛ぶ家の風船
遊園地を遠くから映すシーンでは、よく見ると「カールじいさんの空飛ぶ家」でカールが若いころに風船売りをしていたのと同じカートがある。あれはカールの後釜が遊園地で風船を売っていたのだろうか。
同じ、シーンではドラゴンゾーンと呼ばれるアトラクションがあるのが見える。
これはピクサーの次回作「オンワード」に登場するドラゴンを暗示している。
デューク・カブーンはほかの作品にも登場してた
本作を大いに盛り上げたキャラクターの一人といえばカナダ人スタントマンの玩具、デューク・カブーン。
人前でポーズを決め、アクロバティックな動きを披露するのが大好きな彼だが、実は以前にもディズニー映画で登場していたのに気付いただろうか。
その作品とは、インクレディブル・ファミリー。ジャック=ジャックのベビーサークルの中に無造作に置かれている玩具は実はデューク・カブーンだったのだ。
ミッキーマウスの電話
アンティークショップの中で、ウッディが人に気づかれそうになったときに咄嗟に電話の受話器を抱えて置き物のフリをするシーンがある。実はあれは昔に大流行したミッキーマウスの電話のオマージュだ。
アメリカでは多くの家庭がミッキーマウスの電話を持っていた時期があり、当時を思い出させる懐かしいシーンだったのだ。
ベンソンのモデル
アンティークショップで登場するギャビー・ギャビーの手下たちといえば、腹話術の人形ベンソン。
首が360度周しながら無表情で近づいていく気味の悪いキャラクターだが、それには理由がある。というのもベンソンのモデルとなったのは、ホラーアンソロジーシリーズ、グースバンプスに登場する人形だからだ。
ちなみにこの人形の名前はスラッピー・ザ・ダミー。
SHIP IT
ウッディがボー・ピープとアンティークショップに向かうとき、一瞬だけ映る配送の車は短編映画トイストーリー・オブ・テラーにも登場する「SHIP IT」という企業の車だ。
「SHIP IT」はトイストーリー・オブ・テラーの舞台となるモーテルに荷物を回収しに来るが、トイストーリー4でもアンティークショップの荷物を受け取りに来たのだろうか。
ルクソボール
ウッディとボー・ピープたちが屋根からアンティークショップに忍び込んだとき、天井から店内を見渡す下りがある。そのとき画面左下に見えるボールが何を隠そうルクソボールだ。
たくさんのアンティークが置かれている店内で、ルクソボールだけは床に転がっているのが特徴だ。
ケイシージュニアのクッキーとゴーグルと杖
アンティークショップにボニーとお母さんが入ってくる下りでは、ケイシージュニアのクッキーの箱が確認できる。
ケイシージュニアのクッキーの箱とは映画「バグズ・ライフ」で虫たちがサーカス団を乗せて旅した列車代わりとなった箱だ。
一方でその横にあるゴーグルは、映画「ファインディング・ニモ」で歯医者の男が使っていた同じゴーグルだ。
さらに棚の上に置かれている物に目を向けると、映画「カールじいさんの空飛ぶ家」のカールじいさんが使っていた、杖がある。
アーロと少年
アンティークショップの店の中でウッディが猫と格闘するシーンでは、画面左下に一瞬だけ映画「アーロと少年」のアーロのフィギュアが映る。
メリダとおそろしの森
ボー・ピープがスライディングをしてギャビー・ギャビーに向かっていき、ギャビー・ギャビーの足をひっかけるシーンでは、画面右にある紋章の入った皿が映る。その紋章とは、映画「メリダとおそろしの森」のダンブロッホ王国の紋章だ。
メリダとおそろしの森は千年も前の話だが、もしかするとあの皿は当時から現代にまで奇跡的に残ったお宝品なのかもしれない。
ピンボール
ボー・ピープがウッディにデューク・カブーンを紹介するとき、ピンボール台の中にある秘密の部屋へと入っていく。
そのとき二人を出迎えるのが、1988年公開のピクサーの短編映画「ティン・トーイ」の主人公ティニーだ。
また、よく見ると、ほかの玩具たちに紛れて、スターウォーズの玩具二体がなにやら争っているのが分かる。
あの玩具は、ほかでもないオビワン・ケノービとポンダ・バーバだ。オビワン・ケノービの玩具は何度もポンダ・バーバの腕を叩いているが、これはスターウォーズのカンティーナでオビワン・ケノービがポンダ・バーバの腕を切り落とすシーンのオマージュだ。
他にもショートストーリー、トイストーリー・トゥーンに登場するフランクリンが同じ部屋の中にいるのに注目だ。
ほかの人形の影に隠れているが、あの特徴的なくちばしを見ればフランクリンであることが分かるはず。
A113
ピクサー映画に毎回登場する秘密の暗号といえば「A113」。多くの場合、車のナンバープレートに使われていたり、あるいは看板に書かれていたりするが、本作ではアンティークショップの中に置かれているビンテージの看板に書かれている。
2001年宇宙の旅
バズライトイヤーは決断に迷う度に幾度となく、胸のボタンを押して自分の内なる声を聴いて、それに従っていくが、一度ボタンを押したときにナンセンスな音声が流れる下りがある。
その音声とは「ポッドベイのドアを開けろ」というもの。実はあれはスタンリー・キューブリック監督による映画「2001年宇宙の旅」の有名なセリフで、人間の命令に従わなくなったAIが反逆を起こす下りで使われている。
キューブリックといえばほかにも本作では、アンティークショップで映画シャイニングで流れたレイ・ノーブル楽団による有名な曲「真夜中、星々と君と」が流れるのでぜひ耳を澄ませて聞いておこう。
一見、ディズニーとは無関係だが、実はトイストーリーシリーズでは過去にもスタンリー・キューブリックの作品に言及するシーンがいくつもあるのだ。
チャイニーズボックス
ダッキーとバニーがアンティークショップの主人であるお婆さんからどうやって鍵を奪おうか作戦を立てる空想のシーンでは、お婆さんが自宅に帰って冷蔵庫を開ける下りがある。
そのとき冷蔵庫の中にあるのが、ピクサー映画でお馴染みのチャイニーズボックスだ。同じ箱は、過去にもトイストーリーシリーズをはじめ、バグズライフ、インサイドヘッド、インクレディブル・ファミリーなどにも登場している。
ET
終盤、デューク・カブーンが夜空の中、遊園地でジャンプするシーンでは、満月をバックに彼が華麗に空を舞う様子が映し出されるが、あれはもちろん映画ETの有名なシーンのオマージュだ。
ETでは主人公は自転車に乗っていたが、デューク・カブーンはもちろんバイクに乗ってスタントをこなした。
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