ピクサーの青春映画、私ときどきレッサーパンダにはトリビアが満載です。そこでこの記事では、あの夏のルカ、トイ・ストーリー、リメンバー・ミー、ムーランなど、ディズニーの他の作品に関連するトリビアを紹介していきます。
この先、軽いネタバレがありますので、知りたくない人はくれぐれもスルーしてください。
ピザ・プラネット
ピザ・プラネットのトラックは、ピクサーで最も人気のあるイースターエッグの一つ。もともとトイストーリーに登場したことがきっかけでその後のピクサー作品にも出てくるようになりました。そんな車が本作にももちろん登場します。
パンダの姿になったメイが、フォータウンのコンサートに行くためにトロントの町を突進していくとき、ロケットがついたピザ・プラネットのトラックの横を通り過ぎます。
また、タイラーの誕生日パーティーの一コマでは、家の中に散乱するピザの箱が見えますが、それももちろんピザプラネットのものです。
さらにフォータウンのコンサートが行われたスタジアムにもピザ・プラネットの広告が表示されるのが分かりますね。
ルクソボール
もうひとつ必ずといっていいほど、ピクサー映画に登場するアイテムがルクソボール。そんなルクソボールも本作に登場します。タイラーの誕生日パーティーでプールに浮かんでいるボールがそれです。
見えにくいですが、よく見ると青と黄色の模様と赤い星が見えるかと思います。ルクソボールといえば、スタンドランプのルクソジュニアと共に登場したアイテムですが、メイの部屋には鏡ごしにルクソジュニアに似たランプがありますね。
A113
ピクサー映画に出てくる暗号といえばAいちいちさん。かつてピクサーの創立当初のメンバーたちが通っていたアートスクールのクラスルームの番号を指しますが、この番号はピクサー映画には必ずどこかに隠されています。
本作では儀式を行うためにメイのお父さんがコンサート会場でラインカーを使って円を描くシーンに注目してください。ラインカーに書かれた文字を見ると、そこにAいちいちさんと書かれていますね。
もうひとつは、エンドロールの間に出てくるフォータウンのコンサートのチケットにAいちいちさんと書かれているのでぜひ確認してみてください。
リメンバー・ミー
メイの学校でついついメイが見とれてしまった男の子がいましたが、あの男の子のTシャツの文字を見てみてください。
そう、エスカプラと書かれてありますね。あれはもちろん映画リメンバー・ミーに登場したがいこつのヘビメタバンド、エスカプラから来ています。つまりメイの同級生の男の子はあのバンドのファンということになりますね。
バズ・ライトイヤー
ピクサー映画には必ず次回作のトリビアが隠されていることで知られますが、本作にも次回作のバズ・ライトイヤーに関するトリビアがあります。
メイの親友の一人、ミリアムはスケボーが好きなキャラでしたが、そのスケボーをよく見ると、バズ・ライトイヤーの猫の相棒であるソックスのステッカーが貼られていますね。
あの夏のルカ
私ときどきレッサーパンダの前のピクサー作品といえば、あの夏のルカですが、それに関するトリビアもありました。
メイが憧れを抱く17歳のデヴォンのことを想像して絵を描くひとこまがありましたが、その絵の中にはなぜかマーメイドのような絵までありましたね。あれはもちろん、あの夏のルカの主人公がシーモンスターの少年だったからです。
また、メイは一番最初にパンダに変身したときに悪夢に襲われます。そのとき夢の中でデヴォンが魚になってしまい、飛び起きるという場面ももちろん、あの夏のルカがモチーフになっているのです。
ファインディングニモ
メイがクラスメイトたちと女子トイレで話しているとき、トイレのドアに注目です。そう、ファインディングニモのステッカーがこんなところに貼られているのです。一体誰が貼ったのでしょうか。
BAO
私ときどきレッサーパンダの監督、ドミー・シーは、短編映画バオでアカデミー賞を受賞した経歴を持ちます。その作品にちなんで、本作ではなにかと中華まんが登場しますね。特にメイの家では中華まんを食べるシーンが多かったです。
あれも全てはドミー・シー監督が自分の過去作品のトリビアとして意図的に物語の中に入れていたのです。ちなみに中華街の看板にもバオと書かれたものがありましたね。
ムーラン
メイのお母さんが朝食を作っているシーンでは、ご飯の上に目玉焼きを置いた食事が映ります。
あれは実は映画ムーランで、ムーシューがムーランにつくってあげる食べ物と同じものなのです。ちなみに中身はお粥だそうです。
また、食事のときにいた老人のミスター・ギャオはムーランに登場する老人チー・フーを演じた俳優ジェームズ・ホンが声を担当しています。
トワイライト
メイの友人のプリヤは小説を読むのが好きなキャラクター。そんな彼女が最初に登場したとき手にしているのは、ナイトフォールと書かれた小説です。その表紙を見ると映画化され、大ヒットしたトワイライトと似ているのが分かりますね。
ノキア
本作の舞台はカナダで、時代は2000年代初期となっています。そのため学生たちが持っている携帯電話は全てガラケーでしたね。
それもメーカーの名前を見ると、ジョキアと書かれていました。これは当時世界的にノキアの携帯が市場を牛耳っていたことに関連しています。懐かしいですね。
カナダ
舞台がカナダだけに、なにかとカナダ関連の小ネタも多かったです。例えば、トロントの町ではCNタワーが何度も映りました。スタジアムの横で青い鳥が出てきたのは、地元の野球チーム、トロント・ブルージェイズにちなんだものです。
ちなみにあの鳥は、ピクサーの短編アニメーションシリーズ、ダグの日常にも登場する鳥です。
カナダを象徴するものといえばメイプルリーフですが、メイが着ていたTシャツやニット帽、自動車のロゴにまでメイプルリーグが使われていましたね。
会話の中ではメイのお母さんが、セリーヌ・ディオンのつもりなの?と言うセリフまでありましたね。あれももちろん、セリーヌ・ディオンがカナダ人だからです。
ちなみに本作の舞台がカナダなのは、監督のドミー・シーがカナダの出身だからです。
日本のアニメ
ディズニー映画だけでなく、本作は日本のアニメの影響も強く受けていました。たとえば、朝起きるとレッサーパンダになる、といった主人公が変身するストーリーは、高橋留美子の漫画らんま二分の一や、武内直子によるセーラームーンといったコミックからの影響も感じられます。そういえば、らんま二分の一もパンダに変身する設定がありましたね。
さらにキャラクターたちが感情的になると、瞳がキラキラ輝くのは間違いなく日本のアニメの演出のオマージュでしょう。
また、メイが満月をバックに空に向かってジャンプするシーンは、細田守監督のアニメ映画、時をかける少女をモチーフにしたと考えられそうです。
アニメではありませんが、終盤メイのお母さんのミン・リーが巨大なパンダに変身し、町中を歩く姿はゴジラそのものでしたね。ところどころキングコングのオマージュのようなシーンもあったけれど、空を向いて大きな雄叫びを揚げる姿は間違いなくゴジラです。
おそらくドミー・シー監督は日本映画の大ファンなんじゃないでしょうか。
以上、私ときどきレッサーパンダのトリビアについてでした。